短編・掌編
- 陸橋の向こう側(2022)
- 炎を作った夏(2022)
- スケーターズ・ワルツ(2021)
- 線対称の夜(2019)
- ゴーストの雫(2019)
- 本当の日曜日(2019)
- 返歌(2018)
- イミテーション・ガールズ(2018)
陸橋の向こう側

みどりシリーズの一作。
『五つの季節に探偵は』でひと通り青春期〜探偵として一本立ちするまでを描いたので、新作のオーダーがあった際に今後どうしていこうかなと悩みながら書いた。作中に登場する無人のフードコートは、僕が以前使っていたとある場所をモデルにしているのだが、コロナ禍になり封鎖されてしまい、いまはゲームコーナーになっている。
小説 野性時代 特別編集 2022年冬号所収
『五つの季節に探偵は』でひと通り青春期〜探偵として一本立ちするまでを描いたので、新作のオーダーがあった際に今後どうしていこうかなと悩みながら書いた。作中に登場する無人のフードコートは、僕が以前使っていたとある場所をモデルにしているのだが、コロナ禍になり封鎖されてしまい、いまはゲームコーナーになっている。
小説 野性時代 特別編集 2022年冬号所収
炎を作った夏

ノンシリーズの短編で、コロナ禍で廃業した工場を舞台に、ふたりの女子高生が拳銃を作る物語。銃作りについて調べているうちに自分でも作りたくなってきたのだが、さすがにやめた。千葉のやや田舎の海街を舞台にしたのだが、海岸の街に漂う夏の空気を上手く書けた気がしており、気に入っている。
小説宝石 2022年12月号所収。
小説宝石 2022年12月号所収。
スケーターズ・ワルツ


この作品は思い出深く、ご病気で亡くなったKADOKAWAの前担当者と作った最後の作品である。このころは日本推理作家協会賞の短編部門を取ろうということで僕も意気込んでおり、推協賞の受賞短編や候補短編を読み込んでミステリ短編の研究をしていた。
足で稼ぐ探偵であるみどりにアームチェア・ディティクティヴをさせてみたら面白いかなというところが発想の起点になっていて、そこに好きなクラシックの話を投入した。また、歴代受賞作を読んでいるうちに曽根圭介さんの「熱帯夜」にたどり着き、こういう構造に叙情的なテイストを混ぜたら面白くなるかもと思い、そこも参考にしている。執筆前に『風を彩る怪物』の取材に軽井沢にオルガンを見に行っており、それをそのまま舞台に使っているので勢いとノリで書いた部分もある。その後日本推理作家協会賞を無事にいただくことができ、前担当さんへの餞になったのなら嬉しい。
KADOKAWA「野生時代」2021年2月号所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収
日本推理作家協会・編「ザ・ベストミステリーズ2022」(講談社)所収
足で稼ぐ探偵であるみどりにアームチェア・ディティクティヴをさせてみたら面白いかなというところが発想の起点になっていて、そこに好きなクラシックの話を投入した。また、歴代受賞作を読んでいるうちに曽根圭介さんの「熱帯夜」にたどり着き、こういう構造に叙情的なテイストを混ぜたら面白くなるかもと思い、そこも参考にしている。執筆前に『風を彩る怪物』の取材に軽井沢にオルガンを見に行っており、それをそのまま舞台に使っているので勢いとノリで書いた部分もある。その後日本推理作家協会賞を無事にいただくことができ、前担当さんへの餞になったのなら嬉しい。
KADOKAWA「野生時代」2021年2月号所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収
日本推理作家協会・編「ザ・ベストミステリーズ2022」(講談社)所収
線対称の夜

ノンシリーズ短編。ラストのシーンに向けて物語を組み立てていった記憶がある。無駄な部分を上手く削ぎ落とすことができた機能的な短編というイメージがあり、割と気に入っている。
光文社「小説宝石」2019年12月号所収
光文社「小説宝石」2019年12月号所収
ゴーストの雫

みどりシリーズの一編。この時点でみどりシリーズは割りと行き詰まっていたというか、長編『星空の16進数』で彼女の物語はだいぶ終わってしまっていた感があり、どうしたもんかなと考えているうちに須見要という視点人物を書こうと思った。真っ直ぐで優しく力持ちである須見は大変気に入っているキャラクターなので、今後書いていきたいと思う。
KADOKAWA「野生時代」2019年11月号所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収
KADOKAWA「野生時代」2019年11月号所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収
本当の日曜日
同人誌に書いたショートショートです。見世物小屋 Vol.01所収
返歌
同人誌に書いたショートショートです。見世物小屋 Vol.00所収
イミテーション・ガールズ



主人公の榊原(森田)みどりはデビュー作『虹を待つ彼女』に登場した短編で、彼女をメインに何かを書こうということになり、長編『星空の16進数』と並行して書いた。彼女の最初の探偵活動を書いたもので、第72回日本推理作家協会賞・短編部門の候補にあげていたのだが、いま読むとミステリ部分のプロットがややガチャガチャしており、どんでん返しが作為的という感じもある。青春小説としては上手く書けた気もする。
KADOKAWA「野生時代」2018年7月号所収
日本推理作家協会・編「ザ・ベストミステリーズ2019」(講談社)所収
日本推理作家協会・編「2019ザ・ベストミステリーズ」(講談社文庫)所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収
KADOKAWA「野生時代」2018年7月号所収
日本推理作家協会・編「ザ・ベストミステリーズ2019」(講談社)所収
日本推理作家協会・編「2019ザ・ベストミステリーズ」(講談社文庫)所収
『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)所収