逸木裕のWebSite

2022/12/24 12:46

クリスマスイブも仕事仕事。まあこれは作家業をはじめる前、フリーランスのプログラマーをやりまくっていたころからの常なので通常営業という感じ。夜は脱出ゲームに行きます。

Twitterの運用にひとまずケリをつけてから、その後は一度もログインしていない。Twitterは読者のかたと交流できたり、作家の皆さんとゆるくつながることができたりと良いこともあるのだが、一方で疲れることのほうがはるかに多いので今後はたぶん宣伝以外はほぼ更新しないと思う。宣伝といっても、コンバージョンにつながるレベルの宣伝効果はほとんどないであろう。代わりに読者の皆さんと交流するためのツールを用意する予定で、これは体制を整えてからやりたいと思います。

連城三紀彦「私の叔父さん」を読む。小説技巧としては凄まじいものがあるのだが、やはり書かれている男女の機微が大変キツいもので、心底気持ち悪いなと思いつつ読み終えた。連城さんの遊郭ものは本当に好きなのだが、「恋文」「私の叔父さん」などで書かれている性愛の形は、遊郭のようなフィクショナルな装置を通して読むことで脱臭できるものであって、向田邦子的なドラマの中に放り込まれても凄まじいエグみにしかなりませんがなと感じた。でもまあこれは直木賞も取っている立派な作品なので、僕の読みかたがおかしいのだろう。

2022/12/23 18:01

今年は全く仕事が収まっていないので年末どころではない。兼業作家の難しいところである。

連城三紀彦『紅き唇』を読んだ。『恋文』に引き続き少し変わった情愛が描かれるのだが、連城さんが書くと筆致が重いというか、ズドンと食らってしまう感がある。こういうの向田邦子とかだといいバランスで読ませてくれるのだが。とはいえ世評の高い作品なので、僕の受け止めの問題が大きいのだろう。

2022/12/23 00:38

プロットを書きつつ次作の初稿執筆。このところプロッター稼業をやっていたので小説を書くのは久しぶり。やはり言葉で世界を作り上げていく作業は楽しい。

連城三紀彦『恋文』初読。世評の高い作品であるものの、僕には出てくる登場人物がキツくてつらかった。この辺は時代背景もあるかもしれない。

2022/12/20 11:35

連作短編集のプロット練りは終わったので今日から初稿。僕は書いているとプロットから本文がずれてしまうため、一時期はプロットを作らずにいきなり執筆をしていたのだが、最近はマジメに作るようになった。確かに原稿を書き出さないと見えてこない部分も多いのだが、プロットを作っておいて多角的に準備をしておかないと事故る可能性も高いと判ったので。プロット通りはどうやっても書けないのだが、プロットを作り作品と向き合う時間に意味はあるのだ。

貫井徳郎さんの『乱反射』を読む(以下ネタバレあります)。

文庫で600Pと長い作品で、文字組みもぎっしり詰まっているのだが、色々な事態が発生してリーダビリティ抜群な上に文章がすらすらと読めるため全く長さを感じさせない。〈現実に起こる悲劇的な出来事は、特定の悪人の特異な悪意からではなく、多くの人の心に遍在している些細な偏り、面倒臭さ、ストレス、体力低下、睡眠不足、不作為などの集積によって生じるのではないか〉ーーというのは僕も常々感じていることで、実作でも書いてきたのだが、この作品ではそれを中心に据えている。リアルなテーマをリアルなトーンで描いているものの、それがフィクショナルな本格ミステリの変装にもなっているという広い構えの作品で、様々な確度から読める。大勢登場するキャラクターが全員実在感を持って描きこまれていて、群像劇を最後まで支え続けているのもすごい。不毛と判りつつも些細な罪を追求することがやめられない主人公が、自らも罪人であることを自覚したところで逆説的に解放がもたらされる、その結末が痛ましい。

2022/12/16 17:19

来年出る連作短編集のプロット練り。最近プロットばかり作っているので結構疲弊している。まあやっていくしかない。

2022/12/15 17:54

最近色々と環境整備した結果、Twitterにはほぼログインできない環境を構築することに成功した。Twitterを見ているとメンタルが削られる上に時間が取られるため、当面は低更新で行きたいところ。

推理作家協会から会報が送られてきたのだが、伊与原新さんの入会のご挨拶が大変良かった。

http://www.mystery.or.jp/magazine/article/895

「あきらめずに書いていれば、いつか日の目を見るよ」という綾辻先生のお言葉、僕ももう何度も「こりゃダメだな」と思う局面があったので、自分も胸に刻んで頑張りたい。また伊与原新さんの第二作「プチ・プロスフェール」、これ私大好きな作品なので、ぜひ続編を期待したい。唯一無二の理系少女ミステリであり、伊与原さん以外には書けない内容なのだ。

本日はポプラ社へエッセイの原稿送付。来年出る連作短編のプロット練り。

2022/11/24 17:35

最近はひたすら資料読みの毎日。資料読みは一冊本を読んでも使える情報などわずかであり、その分のアウトプットが減るので不安になってくるのだが、これをやらないと作品のクオリティが上がらないので、腹をくくってやる必要がある。週内には短編のプロットを一本あげたい。

多島斗志之『密約幻書』を読む。ハリウッド映画を見ているようなテンポのよいポリティカル・サスペンス。冒頭の日露戦争のシークエンスがとても良い。人間ドラマはやや薄味。

2022/11/10 00:06

先日は日本推理作家協会賞の授賞式であった。作家業は普段は地味の極みで、脳内とパソコンで完結してしまい、読んだ観客の声も直接的には聞こえないのでついつい日々の作業が何につながっているのか見失ってしまうのだが、このようなセレモニーに出るときちんと現実とリンクしているのだなと実感させられた。隅々まで行き届いた立派な式典で、僕はアマオケで結構活動していた時期があるため、これを準備するためにどれほどの労力が費やされたのかを考えると頭が下がる思いだった。ありがとうございました。

以前として体調が悪く、久々に3kmほど走ったら多少マシになった。その他もろもろも不調ではあるのだが、まあやっていくしかない。ホント不調がデフォルトになってきてしまったな。

2022/10/24 00:08

短編を一本書き上げて送付。9、10月は本当に忙しくて大変だったのだが、これでようやく通常営業に戻れる感じ。

最近読んだ本では小川哲『君のクイズ』が面白かった。最初に謎が提示され、それを主人公が解いていくというミステリ構造を用いて書かれた作品なのだが、この謎を解いていく過程が、主人公の人生そのものと密接にリンクしていて、文芸としての面白さにも寄与しているあたりに感嘆した。ミステリを書く際に、謎を解いていく情報操作のセクションと、主人公たちの人生そのものを描く文芸的なセクションは分離しやすいのだが、ここをこれほどスマートに不可分に描けるとは本当に高度な達成だと思う。結末も文句なし。

2022/10/06 17:19

短編の改稿を終えたので送付。月末に向けてもう一本短編を書く。このひと月は完全にオーバーワークで身体もボロボロなので、少しペースを落としてまた次の本の準備をしたい。次の大きな締切は一月。

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